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心理的コンディショニング

こんにちは。今回はメンタルトレーニングとは少し違った、試合前の心理的コンディショニングについてお話ししようと思います。

トレーニングとコンディショニングの違い

トレーニングとコンディショニングの違いは日本語訳すると非常にわかりやすくなります。トレーニングは「訓練」、コンディショニングは「調整、調節」です。技術や体力の向上のために長期的に行われる(筋トレ、野球のノックなど)のがトレーニング、試合の日に最高のパフォーマンスを発揮するために試合までの比較的短期間の間に行われる(身体の疲労を抜くなど)のがコンディショニングです。心理的コンディショニングはそのうち心の調整に関するものを言います。

心理的コンディショニングの方法・どこに向かって調整するのか?

最高のパフォーマンスをするための身体の状態というのはすぐにわかると思います。要はどこにも故障がなく疲労がまったくない状態ですよね。
それでは最高のパフォーマンスをするための心の状態とはどのようなものでしょうか?そもそもそれがわからないと調整のしようがありませんよね。まずは、それを知らなければなりません。その方法が以前ご紹介したピークパフォーマンス分析です。詳しくはこちら(←リンク貼れたらお願いします。)にありますので、ここでは簡単に説明します。要は自分の最高のプレーができた時を思い出してその時の心の状態を明確にしておくことです。わくわくした感じなのか、とても落ち着いている静かな感じなのか、一言で表せるようになっておくとより良いと思います。
自分の気分や感情を言葉にするのがあまり得意じゃない方は、自分の気分や感情がどのような状態であるかを調べる心理検査(POMS:Profile of Mood Statesなど)もありますのでそういったものを利用すると良いと思います。

心理的コンディショニングの方法・どのように調整していくか?

プロスポーツ選手は試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、試合前から試合開始までの自分の行動をある程度決めておいてその通りに行動している人が多くみられます。少し前に有名になったのが「イチロー選手は試合日の朝は必ず奥さんの作ったカレーを食べる」というもの。これ以外にもイチローは試合会場に入る時間や、試合開始までの過ごし方を決めてその通りに行動しています。つまり、試合前から試合開始までの過ごし方をルーティーン化しているのです。ルーティーンといえば、最近ではラグビー日本代表の五郎丸選手のキック前の独特のポーズが話題になりましたね。あれはプレパフォーマンス・ルーティーンといって、プレー直前にするルーティーンです。あれを、試合前から行っているということです。このようにプロ選手が試合前に一定の行動を行っている理由は、試合前に余計なことを考えたくないから。一定の決められた行動をしていくことで余計なことに気を取られずに試合に集中していくことが可能になります。このように、試合前の行動をルーティーン化するのが心理的コンディショニングを成功させる秘訣と言ってもいいでしょう。

 

<参考文献>
• 教養としてのスポーツ心理学 大修館書店、2005年、徳永幹雄 編

• スポーツメンタルトレーニング教本 大修館書店、2002年、日本スポーツ心理学会 編

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